愛知県豊田市は26日、運転手なしの自動運転実験の車が市中心部で試験走行中、物損事故を起こしたと発表した。市などは市美術館で開かれている「クリムト展 ウィーンと日本1900」(朝日新聞社など主催)に合わせて、この車に来館者を乗せる実証実験を29~31日に予定していたが、中止を決めた。
市によると、26日午後2時20分ごろ、豊田市樹木町1丁目の市道で、走行中の実験車を後続の乗用車が右側から追い越そうとしたところ、実験車が突然、右側に曲がり、ぶつかった。乗用車はバンパーの左側が、実験車は前部座席などが壊れた。けが人はいなかった。
実験車は改造した電動ゴルフカートで、事故当時、実験に参加する名古屋大学の関係者ら4人が乗り、時速14キロで走っていた。実験車が右側に曲がった際、運転席に座っていた担当者がブレーキをかけたが、間に合わなかった。市の担当者は「原因を究明してから実験を再開するかどうか判断したい」と話した。
市は2017年以降、名大などとともに市内の足助地区の山間地や稲武地区の集落で実験を重ねてきた。今回は名鉄豊田市駅前から市美術館駐車場までの約1・3キロで、実証実験をする予定だった。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル